公開日:2024年05月07日 更新日:2024年05月08日
RTB Houseとは|特徴、導入フローなど解説
RTB Houseとは
「RTB House」は、2012年にポーランドで創業した企業で、世界中のクライアント向けにデジタル広告ソリューションを開発しています。
脳神経学からヒントを得て、ユーザー行動やコンバージョン予測、クリエイティブの生成をAIで行うモデルを開発。あらゆる情報を一元管理して100%ディープラーニング(深層学習)を実現して、最適でダイナミックなリターゲティング広告の配信を可能にしています。
参考:
RTB House
ディープランニングとは
「RTB House」で採用されている深層学習(ディープラーニング)とは、機械自身が膨大なデータの特徴量を定義付けて学習し、その結果を元に人を介さず自動的に学んでいく学習方法です。
例えば、一般的な機械学習では、人を介してたくさんの絵を機械に読み込ませたり、特徴を数量化して特徴量を設定したりすることで判別可能になりますが、深層学習では、そのものを構成する様々な属性や要素を大量に機械学習していくことで、人を介さずコンピュータが自動的に学んでいくのが違いです。
RTB Houseの特徴とは
ディープランニングを活用した仕組みで広告配信を最適化
深層学習(ディープラーニング)を活用した広告配信では、効果を得るための要素、クリエイティブ、フィードデータ、タグ情報、広告配信先、ユーザーの来訪歴、来訪元や滞在時間、カートに入れる時の行動などをより細かなレベルの情報にし、一元管理して機械自身が判断し、判別します。そのことで、ユーザーのコンバージョンを高め、成果につながるクリエイティブを自動生成し、動的リターゲティング広告を配信可能にしているのが特徴です。
4つの課金モデル
課金方式としても、次の4つのモデルがあるのも特徴です。
CPS保証課金
「CPS保証課金」では、売り上げあたりの広告費の比率を指定して課金する方法です。
CPA保証課金
「CPA保証課金」では、設定した目標CPAが保証される課金モデルとなっています。結果的にCPAが目標より高くなっても超過分の配信費は請求されません。
CPC課金
「CPC課金」の場合には、設定したクリック単価を上限に、クリックごとに広告費が発生する方式です。
ダイナミックCPC課金
「ダイナミックCPC課金」では、CPC課金と同じようにクリックごとに広告費がかかりますが、CPCは獲得見込みによって動的に調整されるのが特徴です。
種類豊富なクリエイティブ
また、「RTB House」では、リッチなクリエイティブ表現ができるのも特徴です。動きがある、複数の商品のそれぞれの魅力を伝えられるユニークなバナーが出せます。バナーによっては商品にマウスを合わせると拡大表示がされ、ユーザーが興味を示した商品にフォーカスし、訴求可能です。
認知から獲得までフルチャネルで対応
「RTB House」の深層学習では、「認知(Awareness)」「検討(Consideration)」「購入(Conversion)」の動きを読み取り、ターゲティングができるのも特徴です。例えば、潜在・認知層へは動画やブランディングできるクリエイティブを出し、顕在層へはパーソナライズされた動画やアクションを促すバナーを配信するなど、フルチャネルで対応可能です。クリエイティブを変えて、広告エンジンが判断して訴求していきます。
RTB Houseの配信面
「RTB House」の配信面は、Googleや海外ネットワーク、国内ネットワークに限られています。国内の大手ポータル(Yahoo!)やSafariといった他の広告媒体が活用している配信面は利用していません。しかし、それでもディープラーニングの精度の高さで世界から支持を得ているのが特徴です。
他の広告媒体で見逃していたユーザーにも訴求できているため、成果を挙げていて、単体での活用に加え、他媒体との併用でも効果的となります。
RTB House導入までのフロー
掲載可否の確認
「RTB House」を導入する際ですが、まず掲載可否の確認が必要です。ユニークユーザー数が月額30万人以上のサイトであることやサイト全体CV数×5%×実施CPA単価=150万円以上/月であることなどが必要です。
最低出稿金額が50万円や掲載を希望するサイトが掲載不可のジャンルではないこと、CPA/ROAS目標を他の配信中の媒体と揃えることができるかなどが条件です。それらの条件を事前に確認する必要があります。
申込書の送付
審査に通過したら次に申し込みを行います。配信開始までポーランド本社とのやり取りが発生し、時差8時間を考えて行う必要があります。申し込みが完了したら、アカウント開設を行います。
データフィード・タグ実装
「データフィード」とは、商品を表示するクリエイティブ生成のためのCSVファイルです。
「RTB House」から提供されるフォーマット通りに商品情報を入力。タグは、サイトに訪問したユーザーがどの商品を閲覧、購入したのかというデータ取得のために、プラットフォームが発行するタグコードをサイトのHTMLに埋め込んで実装します。
バナー作成・キャンペーン設定
バナーを作成し、RTB House社と連携しながら、キャンペーン設定を進めます。キャンペーン設定は媒体側で行い、データフィードのどのカラムを広告に使用するか、キャンペーン名や開始日・終了日等、必要な情報を「RTB House」にメールで伝えます。
配信開始設定・配信開始
最終確認を行ったら「RTB House」に配信開始を依頼して、配信が開始になります。ここまでの流れが最短の場合2週間で可能で、配信をスタートできますが、ポーランド本社との時差があり、スムーズに進まない場合もありますので余裕を持って行ってください。
ITPの影響はある?
ITP(Intelligent Tracking Prevention)とは、ブラウザのSafariに搭載されているトラッキング(追跡)防止機能です。ITPがあることでリターゲティング広告に必要な、Safariユーザーのトラッキング情報を入手できない影響があると考えられますが、「RTB House」は、Safariへの広告を配信していないため、影響を受けることはありません。
ただし、自社サイトの顧客のSafari利用率が3割を超える場合は影響を受けます。トラッキングできるユーザー数が少なくなるため、AIにも影響していきます。
他リターゲティング広告との併用も可能
既にリターゲティング広告を運用している場合も、「RTB House」との併用も可能です。配信面が同じでも、配信するユーザーや広告、掲載商品やサービスが異なるため、他媒体ではコンバージョンしないと判断されたユーザーが、RTB Houseではコンバージョンできる可能性があります。併用することで効果が高まっておすすめです。
他リターゲティング広告も併用することで、全体のリターゲティングするトラフィックを増やし、コンバージョン件数を増やせるメリットがあっておすすめです。
RTB Houseについての資料
Eコマース、人材、不動産、旅行などWebサイトで直接コンバージョンが発生する業種でデータフィード広告や動的リターゲティングへの関心が高まっています。
Criteo、Googleなど運用型広告の成果向上に、入札価格や配信内容など運用面の最適化は欠かせません。
しかしながら、運用面でのチューニングに比べ、掲載面に使用する商品データ(データフィード最適化)については、後回しになっている広告主様も多いのではないでしょうか?
配信用データの商品単位でのグルーピング、データ品質の向上、サイト上での適切なタグ設定など、
データフィード×広告運用の専門家ならではのアプローチで広告効果を最大化します。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
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